部下の退職と上司の責任!仕事を辞めてしまう理由は何処にあるのかを解説!

上司の人にとって、部下の退職というものは頭を抱える問題ではないでしょうか。
最近では昔と比べて離職率も高まり、せっかく入った従業員が早々に辞めてしまうなどということも少なくないでしょう。
突然の退職申請や、いわゆる飛んでしまうバックレ。
一体なにがいけなかったのか、なにかできたことはあったのかと不安になる人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、マネジメント歴合計8年、3つの企業で上司として働いてきた筆者が、
- 部下の退職を少しでも減らすための考え方
- 部下を退職に追い込む上司の行動パターン
などを紹介します。
- 役職者として活動している
- 人が頻繁に辞める職場にいる
- イヤな上司がいる
このような人は、是非最後まで読んでみて下さい。
部下の退職イコール上司ではない

「上司と上手く関係性を築けない」「上司が嫌い」などといって、会社を辞める人はよくみかけます。
ある調査では、嫌いな上司がいると答えた人は70%を越えているという結果もあるくらいです。
このように、上司のことが嫌いな人というのは多数いますが、果たしてこの「嫌い」というものと、「辞める」というものはどのくらいの関係性があるのでしょう。
実際に上司が嫌いで転職をする人というのは、20%未満のようで、この結果からもわかるように嫌いだから転職をするという人はあまり多くはないです。
転職をするほどの原因をつくってしまう上司というのは、明らかに問題があることが多く、パワハラに近いことをしたり、部下を精神的に追い込むようなパターンがあります。
また、前提として「イヤな上司」はどの会社にも必ず存在するでしょう。
そのことは社会人経験のある人の大半はわかっているものであり、よほどのことがなければ、それだけを理由に退職してしまうことは少ないです。
しかし、退職理由を伝えるときに上司が原因というのはかなり言いやすいワードでもあるため、上司側としてはそういったことを言われる落ち度をなるべく作らないことが大切でしょう。
一般社員が仕事を辞める原因4選

部下が退職したいと言ってきたときに、個人的な都合や一身上の都合でなど、理由を濁されたりすることもあるでしょう。
理由を濁された場合、自分のせいかもと心配することよりも何故辞めてしまったのか、どういった理由で辞める人が多いのかを理解することが次に繋げるためには重要です。
主に一般社員が仕事を辞めてしまうのは、以下のような理由があります。
【仕事にやる気がでない】
仕事にやりがいややる気がでない人は近年特に増えています。
こういった人は、仕事にそもそも熱意がない人が多く、他の悪い要因が重なると辞めやすくなるでしょう。
具体的には、少し怒られた、褒められなかったなどです。
こんなことで?
と思うでしょうが、やる気がない場合は十分な退職理由となります。
【給与や休みなどの待遇が悪い】
給料が少ない、休みが思うように取れないというのは、安定してプライベートも楽しみたい人にとってはかなりストレスがたまりやすいです。
有休が思うように取れなかったり、残業が多いなどからワークライフバランスが崩れて退職を決める人も少なくありません。
【人間関係がよくない】
人間関係は、上司もそうですが、同じ立場の人との関係が悪くなるというのもかなり多いです。
周りから嫌われてしまったり、なんとなく性格が合わないというのが募り積もると、息苦しくなってしまう人は多いでしょう。
【会社に将来性を感じない】
毎年の給料が全然上がらない、結果を出しても昇給や賞与に反映されない、会社の業績が悪くボーナスがカットされた。
こういったことが何度も起こると、将来的なことを考えて不安になり辞めてしまう人は少なくないです。
特にこの先社会人生活の長い若年層は、早めに見切りをつける可能性があります。
部下の退職の申し出に焦る上司はやるべきことができていない

部下が辞めると言ってきたとき自分のせいかもしれないと思う人の多くは、原因と思う節があったり、漠然と自分がちゃんと出来ていなかったと思っている人が多いのです。
日頃から部下に対するヒアリングやコミュニケーションがしっかり出来ていると、ちょっとした変化や辞めそうな兆候というものが見えやすくなります。
わざわざ別室に呼んで面談をするといった改まったものはやらなくてもいいので、ちょっとした声かけをして部下が話しやすい環境作りをすることがそういった兆候を見逃さないためには必要となってくるでしょう。
また、突然そういったことをすると不信感をもたれる可能性もあるので、やり方や行動を変える場合はその旨をしっかり低い姿勢で伝えることも、コミュニケーションをとりやすくなる上司になるためには必要です。
低い姿勢をとることはなにも恥ずかしいことでも、舐められてしまうことでもありません。
今までのやり方が間違っていた、申し訳ない、そういう思いがある場合は素直に訂正や謝罪を入れられるのが立派な上司の姿です。
退職者を増やさないために上司が身に付けたいスキル

上司は当然、会社での地位も給料も一般社員と比べ多いものです。
そのため、一般社員とおなじレベルの仕事であれば部下はついてきません。
そのなかでも特に上司に必要なことは、上司として部下をまとめたり管理をするスキルです。
では、どのような上司に部下はついていきたいと思うのでしょう。
具体的には
- 作業者としても優秀である
- チームを越えた影響力がある
- 個人の成長を支援できる
順番に解説していきます。
【作業者としても優秀である】
上からものをいうだけでは、ただの口うるさい人と思われたり、言うだけで自分では出来ないのではと思われてしまうこともあります。
部下が困ってるときや、定期的に作業にも入るなどして作業者としての能力も見せていきましょう。
【チームを越えた影響力がある】
チーム内、部署内だけで力を発揮するだけではもの足りません。
他の部署やチームとも積極的に連携がとれることも信頼される上司には必要な力です。
【個人の成長を支援できる】
従業員1人ひとりのことをなるべく把握して、その人にあった方針を提示出来るというのは優秀な上司の証です。
全てのものを全員に一括してこうすれば上手くいくという伝え方をしてしまうと、最初以外なにも考えていないと思われることもあるでしょう。
パワハラに恐れて注意ができない上司にならない

「ちょっときつめに注意をしたら」「間違っていたことを指摘したら」など、仕事上必要なことだから伝えたものが部下にとっては横暴と思ったり、きつく言い過ぎと思ったりなどということは多いのです。
このような場合に正当性を示せなければ、パワハラと思われたり、最悪の場合上司側の社会的地位に危険が及ぶこともあります。
上司が注意するべき正当性の提示とは以下のようなものです。
- 感情的になって怒鳴ったりなどしていないか
- 相手によって注意するレベルが変わっていないか
- 注意する内容の理屈は通っているか
注意する場合は、感情的にならず、話の道筋をちゃんと伝えたかどうかが大切です。
また、教育をするという努力をキチンとやっていたかどうかも重要となります。
一回教えてダメだったから怒鳴ったり、教えなくなったりなどは上司側の問題となるため、複数回、上司側は尽力をしましたと言える状況を作りましょう。
そして、間違っても注意をしなくなるということはないようにしましょう。
注意をしなくなることにより、間違った行動をする人も増えますし、ちゃんと仕事をしている人からの不平不満はでてきます。
言うべきことはキチンと仕事として伝えることが重要です。
まとめ

部下が突然辞めるという話をしてくると、自分にあまり自信のない上司の人は特に、自分のせいではないかと思うことが多いでしょう。
しかし、大切なのは自分が原因かどうかではなく、自分が上司としてしっかり上司の仕事をできていたかです。
残念ながら上司がどれだけ頑張ろうと、ちゃんとやっていようとも、辞める人は辞めます。
辞める人を少しでも減らす現場作りをすることは可能ですが、そもそも不平不満の多い人や仕事として支障の出るわがままをいう人は必ずいるでしょう。
そういった人が辞めるときに上司として、会社として正当性を示せることが自分やちゃんとやってくれている職場の仲間を守る結果に繋がります。
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